小さな冷たい手を握りながら、街路樹の根元やこの子の歩いてきた道を眺める。犬のぬいぐるみなんて、そうそう落ちているものではない。ということは、落ちていたら目立つはずだ。簡単な探し物だ。この子の来た道を辿ればどこかに落ちているだろう。進行方向…
小さな女の子を拾った。 掃き集められた山盛りの黄色いいちょうの上にかがんで、なにかさがしているようだった。 どこかでみたことがあるように思えて、無視することができず。私は声をかけてしまった。しかし、その子は私に振り向きもせずに「犬のぬいぐる…
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