2023-06-04 6月2日 ホームにいるのに雨が降っている。雨音が静かに響く中、今日も例のヒーリングミュージックが聴こえる。心なしかいつもより大きく聞こえる。その音の合間を縫うように雨の音が重なる。 私は、息子に何をしてあげられるだろうと思う。 不意に現れた思考に、 思っている自分にも驚かされる。 山手線がホームに滑り込んでくる。 車体にぶつかり弾けた雨粒が電車を待っている人に降り注ぐ。 ファーンと電車が静かな警笛をひとつならした。