kaunisupuu mekiss

小さなお話や長いお話、詩のようなお話、時々他にも何か。

6月2日

ホームにいるのに雨が降っている。雨音が静かに響く中、今日も例のヒーリングミュージックが聴こえる。心なしかいつもより大きく聞こえる。その音の合間を縫うように雨の音が重なる。

 

私は、息子に何をしてあげられるだろうと思う。

 

不意に現れた思考に、

思っている自分にも驚かされる。

 

山手線がホームに滑り込んでくる。

車体にぶつかり弾けた雨粒が電車を待っている人に降り注ぐ。

 

ファーンと電車が静かな警笛をひとつならした。